「東日本大震災の伝承と防災啓発の永続的な推進に向けて」

 

東日本大震災の発生から6年が経過し、経験や教訓の風化が懸念される中、震災を伝承し、教訓を発信する取り組みはますます重要になっています。
「同じ犠牲を繰り返さない」「同じ混乱と苦悩を繰り返さない」との誓いを確かめながら、地元はもちろん、南海トラフ巨大地震や首都直下地震など国内の被災予想地域、そして全世界に向けて、伝承と防災啓発の活動を推進することは、被災地に身を置く者全ての責務です。
加えて、2015年3月には国連防災世界会議が仙台市で開かれ、採択された世界の防災戦略指針「仙台防災枠組」の発信地として、被災地である宮城県、仙台市の役割と位置づけはさらに大きくなりました。
上記の責務と役割を受け止め、連携しながら発信を強化するための組織として、国連会議開催の翌月に、自治体、研究機関、民間組織、企業、報道機関などが広く参加する任意団体「みやぎ防災・減災円卓会議」(2017年3月現在、70団体・132人登録)が発足し、活動を続けています。
これまでの協議で、震災の知見を広く継承し発信するには、①記憶・記録の集約や展示公開、②語り部など伝承人材の育成、③市民向け啓発イベントの継続的な展開、④大学・研究機関とメディアの連携―を要点に、防災・減災推進のための人づくり・地域づくりを担う拠点組織が必要、との結論に達しました。
求められているのは、既存の個々の活動や情報をまとめ、つなげ、発信できるインデックス機能・ネットワーク機能を持つ組織です。
阪神・淡路大震災、新潟県中越地震の被災地では既に自治体や大学・研究機関などが核になって設立され、活発に活動していることは周知の通りです。東日本大震災の被災地においても同様の組織は不可欠であると考えます。
震災から6年が経過した機会に、宮城県や仙台市、被災自治体を中心に関係機関、団体が足並みをそろえ、組織の設立と活用に向けて速やかに具体的な行動を起こすことを求め、円卓会議としてこれを全面支援することを確認しながら、以下の通り、強くアピールします。

一、 震災伝承と防災啓発を統合的に担う拠点組織を早急に設立する
二、 拠点組織は、広く産学官民、報道機関などの参画を前提にする
三、 伝承や啓発情報を共有、発信するための展示・公開施設の開設も検討する

2017年3月12日
みやぎ防災・減災円卓会議